Works

単行本

泣き娘なきむすめ

集英社 1,760

ひどい裏切りをされた男の愛の物語。中国で伝説的な工匠や思想家・墨子が出てきます。時代が変わっても誰かを特別好きになったり、何かに情熱をもったり、親の期待に応えるため自分を追い詰めたりするところはきっと今も変わらないはず。 By小島環

少年は“哭女”として、今日も葬儀で涙を流す。

舞台は中国、唐の時代。ひとの葬儀で女装をして泣くことを生業とする少年の苦悩と成長、そして年上の貴族青年・青蘭との奇跡のような友情を描く、歴史青春ミステリ小説。哭女――雇われて葬式で泣くことを生業とする女性のこと(中国や朝鮮半島、またヨーロッパなどでも実在する職業である)。舞台は唐代の中国、神都随一と噂される哭女の“泪飛”は葬式に引っ張りだこ。葬儀では涙を絶やすことは許されない。そこで盛大に涙し故人の功績を称え謳うことが家の格を表すため、いい家柄の葬儀では優秀な哭女が雇われるのだ。しかし泪飛にはある重大な秘密があった。それは周旋屋の老婆・右聴と泪飛だけが知る事実――泪飛は少年なのだ。泪飛と名を語り女性の姿で葬儀に出る燕飛は、不審な死を迎えた夫婦や世間を騒がせる義賊らの謎と出会い、その真相に迫る。さまざまな境遇の人びとと接することで、燕飛が手にしたこの世の理とは。女装姿で哭女を続けなければいけない少年の苦悩と成長、そして年上の貴族青年・青蘭との奇跡のような友情を描く。
新時代の旗手が放つ歴史青春ミステリ小説!

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書籍情報

タイトル 泣き娘
作者 小島 環
出版社 集英社
発売日 2020/10/5
ISBN 978-4087717297